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ロシアの「工作」に見る、英露諜報戦のトラウマ | ウェストエンドから | 服部正法 - 毎日新聞

 ロシア軍情報機関の元大佐とその長女が、亡命先の英国で化学兵器「ノビチョク」によって殺害されそうになった事件から3月4日で2年がたった。英国は直後からロシア当局の関与の可能性が極めて高いとして、ロシアを強く非難。英国と英国に同調する国々の計29カ国が露外交官約150人を国外追放する事態にも発展し、ロシアが国際的孤立を深めた。

 しかし、最近になって暗殺などを行う露情報機関の秘密チームの存在が欧米で相次いで報じられているほか、事件後もロシアの関与が疑われる別の事件が発生したり、過去の事件でロシア関与の疑いが強まったりしている。

 ロシアは一貫して否定しているものの、西側諸国の間で懸念が強まるロシアの「工作」。背景を探っていくと、英露の長いエスピオナージ(諜報=ちょうほう=活動)戦の歴史と、その中でロシアに刻まれたある種の「トラウマ」のようなものにも気づかされる。

 元大佐らに対する事件は、英イングランド南部ソールズベリーで起きた。ロンドンから鉄道で約1時間半、英国内で最も高い尖塔(せんとう)を持つソールズベリー大聖堂には、13世紀初頭、王権に初めて制限を加えた文書「マグナ・カルタ」の現存する四つの原本の一つが展示され、紀元前3000年ごろにさかのぼる謎の遺跡「ストーンヘンジ」観光の入り口にも当たる風光明媚(めいび)で落ち着いた町だ。

 この町の中心部、川のたもとにあるショッピングセンター前の公園のベンチで、英国側の二重スパイでロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)のセルゲイ・スクリパリ元大佐と長女ユリアさんが意識不明の状態で見つかった。二人が倒れ込んでいたベンチはすでに撤去されており、現場には事件を想起させるものは残っていない。

 二人は命を取り留め、英政府は旧ソ連が開発した猛毒の神経剤ノビチョクによる殺人未遂事件と断定。容疑者として2人の男を特定し、訴追した。英当局は2人がGRU職員…

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March 20, 2020 at 03:00PM
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