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ことばの五感:見るということ=川野里子 - 毎日新聞

 顕微鏡や望遠鏡によって、さらには宇宙船や深海探査船によって人間は見えなかったものを見えるようにしてきた。私自身、初めて顕微鏡で見たゾウリムシの繊毛や天体望遠鏡から覗(のぞ)いた土星のリングは忘れ難い。

 しかし「見る」とはどういうことだろう。よく見て観察しなさい、と子供の頃スケッチしていると言われたものだが、何をどう見ればよく見たことになるのかが分からなかった。顔を上げれば煙がある。屋根もある。雲も浮いている。しかし、眼は泳いで定まらない。何かを見る、とは何を見るかを決めることではないか? もっと言えば、何かを強引に中心に据えると決めることだ。その強引さこそスケッチを成功させる。

 草木のかがやく上に輝をしづめしづめてゐる空気見ゆ 佐藤佐太郎

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April 13, 2020 at 10:02AM
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