[記者が見た あの勝負]2019年12月1日NAHAマラソン 濱崎達規と仲間孝大の名勝負
時々、「マラソンの良さって何だろう」と考える。終わりの見えない42・195キロの長い道のり。足を引きずりながら前へ進んでも、制限時間が来るとゴールすることも許されない。つらい。つら過ぎる。入社2年目、社会部でNAHAマラソンを担当した時「実際に走ってリポートしたら」のアドバイスを全力で断ったこともある。
こんな私が、2017年から3年連続で県内最大級のマラソンレース「NAHAマラソン」を取材している。自分でも「私でいいのか」と皮肉に感じる。だけど、取材するからこそマラソンの魅力に気付けることもある。19年12月1日に行われた第35回大会は、まさにそんな一戦だった。
■トップ争い熾烈
レースをけん引した濱崎達規(なんじぃAC)と仲間孝大(経営支援センター)は同い年。今年32歳になる2人の関係は、高校時代までさかのぼる。濱崎は沖縄工業、仲間は興南と、学校は違えど互いをよく知る。仲間の「勝ち負けより、一緒に速くなれればと思っていた」との言葉通り、高め合える「同志」だった。
両選手の熾烈(しれつ)なトップ争いは、中間地点を過ぎても続いていた。過去に取材した2大会では、いずれも20キロ地点前後でトップ選手が抜け出してそのままゴールしており、初めて見る展開だった。ちなみに2年前は濱崎が、1年前は仲間が優勝している。
■抜きつ抜かれつ
2時間20分を狙い、15キロ地点で抜け出す濱崎の作戦を、仲間は「2年前は上りで離された記憶がある」と読んでいた。仲間はレースに向け「優勝した1年前と比べ、7割ぐらいしか走れていなかった」という。共に練習している濱崎もそのことは知っていた。
28キロ地点で引き離しに掛かった濱崎。後ろを走る仲間を振り返りながら、「ここで引き離さないと疲れる」とスパートをかける。だが、気が付けば後ろから足音が聞こえてきた。当時の心境を「やばいって、心が折れかけた。これ、誰? 誰と走ってんのって」と語る言葉に、混乱していた様子が伝わってくる。
NAHAでまれに見る、抜きつ抜かれつのレース展開。風をよけられることから後ろに付いた方が有利だが「相手が濱崎じゃなければ、わざわざ仕掛けたり、前に出たりはしない。自然とそうなってしまった」と仲間。濱崎も仕掛けに応じず、タイムを狙ってペースを貫くこともできたが、しなかった。「自分と仲間だからこそ、できたレースでしょうね」。言葉を交わさなくても、走ることで思いは通じ合った。
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June 13, 2020 at 01:50PM
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まれに見るデッドヒート 勝敗を超えた「盟友」同士の物語 [記者が見た あの勝負] - 沖縄タイムス
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