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新型コロナ:世界の感染者2000万人超 チャートの波で見る再拡大 - 日本経済新聞

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新型コロナウイルスの世界全体の感染者が2000万人を超えた。右肩上がりで感染者が増え続ける国があるほか、いったん収束した後に感染者が再び増える国も多い。1月から8月までの推移をチャートで見る。

■経済活動との両立難しく

【米国】米国の1日あたりの新規感染者は、4月にいったんピークを迎えた後に減っていたが、6月から再び増えた。ニューヨーク州の場合、3月に非常事態宣言を出し、劇場の閉鎖、レストランの営業禁止や学校の休校を決め、在宅勤務を義務付けた。全米の各州も感染抑制のため行動制限に取り組んだが、5月以降、条件付きで店舗の営業再開を認めたり、自宅待機を解除したりと制限を緩める州が相次いだ。ただ、感染の再拡大に伴い、飲食店などの営業が制限されるなど行動制限を再び強化する動きもある。カリフォルニア州は5月上旬にバーや映画館などの営業を再開したが、7月13日以降に再び休止した。

7月22日、米カリフォルニア州で新型コロナウイルスの感染対策を求めて抗議する医療従事者=ロイター

7月22日、米カリフォルニア州で新型コロナウイルスの感染対策を求めて抗議する医療従事者=ロイター

【ブラジル】ブラジルは米国に次ぐ300万人の感染者を出し、感染の拡大傾向が続いている。死者数は10万人を超えた。州政府などは外出自粛や商店の営業規制をしたが、貧民街の低所得者層を中心にこうした取り組みに従わない市民が多く、ウイルスがまん延した。経済が低迷する中、足元では飲食店の営業制限を緩和する例が相次ぐ。支持率の低下を懸念したボルソナロ大統領は新型コロナを「ただの風邪」と呼び、危険性を軽視する姿勢が目立つ。

【インド】インドの感染者は220万人を超え、世界で3番目に多い。3月下旬に都市封鎖を始めたが感染の拡大は止まらず、6月上旬に経済活動を再開し始めたことで感染がさらに拡大した。州独自で再び都市封鎖を導入する動きも出ている。新型コロナの感染者は当初、ムンバイやニューデリーなどの大都市が圧倒的に多かったが、医療体制が脆弱な南部や南東部の地方都市でも増加している。

インドでは貧民街で感染が拡大している(ムンバイ)=ロイター

インドでは貧民街で感染が拡大している(ムンバイ)=ロイター

【スペイン】4月末までに20万人を超える感染者を出したスペインは5月から外出制限を緩め、6月下旬に非常事態宣言が解除された。しかし、7月から感染が再び広がり、北東部のカタルーニャ地方では、州都のバルセロナと周辺都市の住民に対して外出制限や集会の禁止などの規制を導入した。スペインの感染者急増を受け、英国は7月26日から、スペインからの入国者を2週間隔離する措置をとった。

【フランス】フランスは3月、買い出しや通院など必須の用事を除く外出を禁じ、違反者には罰金を科す厳しい措置を取った。5月から制限は解除されたが、6月から再び感染が広がった。マスクの着用が義務化されたが、移動制限や経済活動の停止はしていない。フランス伝統の自動車耐久レース「ルマン24時間」は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、9月19、20日に延期したレースを無観客で実施する。

マスクをしてエッフェル塔の近くを歩く人々(8月9日、パリ)=ロイター

マスクをしてエッフェル塔の近くを歩く人々(8月9日、パリ)=ロイター

【オーストラリア】オーストラリアは3月に導入した外国人の入国禁止や外出規制により、早期の感染抑制に成功した。ただ、南東部のビクトリア州では6月下旬以降に感染者数が増加した。感染拡大に歯止めがかからないため、同州政府は8月2日、オーストラリア第2の都市メルボルンで規制を強化すると発表した。午後8時から午前5時までの夜間外出を禁止するほか、運動は自宅から5キロ以内の場所で1時間まで、買い物も各家庭につき1人、1日1回に制限する。

【日本】日本政府は4月7日、東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都府県に対して緊急事態宣言を発令し、外出自粛や営業停止を要請した。同16日には宣言の対象を全国に広げた。感染者の減少を見極めて5月には段階的に宣言を解除したが、7月から感染者が再び増加。8月に入り、新規感染者が1日1000人を超える水準が続いている。政府は経済への影響を懸念し、宣言の再発令には慎重な姿勢を見せている。

新幹線ホームでは除菌シートが配られた(8月8日午前、JR東京駅)

新幹線ホームでは除菌シートが配られた(8月8日午前、JR東京駅)

■中南米とアジア、5月半ばから急増

【世界全体の新規感染者】1日あたりに確認された新規感染者数は一貫して増加する傾向にある。7日移動平均で計算すると、5月末に10万人を超え、7月11日から20万人を上回る。いまは25万人台の水準で推移する。足元の新規感染者を地域別で分析すると、中南米が最も多く、アジア、北米が続く。

【世界全体の新規死者数】1日あたりの死者数を見てみる。7日移動平均で4月19日に7293人でピークに達した後、減っていたが、6月から徐々に増えて、足元では5800人を超える水準になっている。地域別では中南米が最も多い。

【国別の累計感染者数の増加ペース】国別の累積感染者の増加ペースを見てみる。チャートの横軸は累計感染者が100人を超えてからの日数を、縦軸は累計感染者数を示す。縦軸は100、1000、10000と数が10倍ずつ増える対数目盛りにした。傾きが増加のペースで、垂直になるほど増加は速く、水平に近づくほど遅い。米国は57日目、ブラジルは98日目で1万倍の100万人に到達した。中国が感染者が多く増えずに水平になっている一方、米国やブラジル、日本は右上がりの形になっている。

■致死率、欧州は高水準

【主要国の致死率】致死率は感染者のうち亡くなった人の割合を指す。数値が高いのは欧州で、フランスやイタリアは10%を超える。感染者の急増で医療現場が対応できず、死者が出るケースが目立つ。日本は6月以降に死者の増加ペースが鈍り、直近は2.2%になっている。各国の検査方針で感染者数が左右されるため、致死率が実態を完全に表しているわけではない。

【人口10万人あたり感染者数】人口10万人あたりの感染者数を見てみる。8月9日時点で米国は1523人で、66人に1人が感染した計算になる。ブラジルの上昇ペースも速く、1400人を超えた。日本は37人で、韓国を上回る。

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August 10, 2020 at 07:32PM
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