4回表無死、会沢（中）に満塁本塁打を浴びた小笠原
渋谷真コラム・龍の背に乗って
◇2日 中日5―9広島（ナゴヤドーム）
左翼席に吸い込まれる打球をアルモンテが見送ったとき、敗戦はほぼ決まっていた。4回、連打と四球で無死満塁。先発の小笠原が浴びた3本目の本塁打だった。6点差。6回に打者11人の猛反撃は見せたが、この4点が致命傷となった。
「みんながつないでくれたので、何とかランナーをかえすことができてよかったです」
打った会沢は淡々とコメントした。2ボール1ストライクからのストレートを振り抜いた。5号ながら2本目のグランドスラム。8回にも左越えへの適時二塁打で竜の息の根を止めた男は、チャンスになるとすごみが増す。その打者に強振できるカウントをつくってしまうと、こうなるということだ。
広島は12球団最多の今季5本目。同時に12球団で唯一、満塁弾を打たれていなかったのが中日だった。昨季6本。今季は65試合目でついに「1」がついた。
開幕が延期され、日程が短縮された特別なシーズンは、満塁本塁打が飛び交っている。セ・リーグ18本目。昨季から順にさかのぼっていくと、25、17、18、19…。消化試合数を考えると、増えているのは間違いない。打たれた側で言うと、広島はヤクルト、DeNA、ソフトバンクと並ぶワーストの4本。打って、打たれて激しい戦いをしているが、中日は打ったのも1本（アルモンテ）と対照的だ。
本塁打は打たれない方がいいに決まっているが、切り替えも早い。5試合連続完投勝利中の大野雄が、この間に失ったのは全て本塁打による5失点だが、ソロ3本、2ラン1本だから勝っている。小笠原は2017年にリーグワーストの21本を打たれるなど、通算52本と数は多いが、圧倒的にソロが多かった。満塁はプロ初。まさしく痛恨の1球となった。
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September 02, 2020 at 06:55PM
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満塁本塁打数で見る“短縮シーズン”…4本打たれ5本目打った広島 激しい戦い多い中、中日は対照的だった - 中日新聞
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