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アイスクリームと空母パイロットの意外な関係 「命の対価」の交換レートはどのくらい? - 乗りものニュース

第2次世界大戦中、アメリカ海軍の大型艦にはアイスクリーム製造機が搭載されていました。一方、駆逐艦などの小型艦には製造機のないものもありましたが、それらの乗組員は意外な方法でアイスクリームを手に入れていました。

アメリカ軍艦にはアイスクリーム製造機が必須?

 アメリカ人は、老若男女を問わずみんなアイス(アイスクリーム)が大好きといいます。お祭りや休日のみならず、ビジネス街などでも、ダークスーツにネクタイ姿のビジネスマンたちがアイスを食べているのをよく見かけます。

 これは軍人も同じ。実は、アメリカ海軍の大型艦の多くには昔からアイスクリーム製造機が搭載され、海での任務のあいだの息抜きとなっているのです。

 アメリカでアイスが普及したきっかけは、1846年に手回しのアイスクリーム製造機が発明され、これを用いてボルチモアの牛乳販売業者が1851年にアイスの大量生産に着手したことでした。

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1944年3月、中部太平洋エニウェトク環礁の飛行場でアイスクリームをもらうアメリカ海軍パイロット(中央)。後方は「アヴェンジャー」雷撃機(画像:アメリカ海軍)。

 アメリカ軍艦で初めてアイスクリーム製造機を搭載したのは、1906年の戦艦「ミズーリ」(日本の降伏調印が行われたのとは1代前の同名戦艦)。第1次世界大戦前から、すでにアイスクリーム製造機を搭載していたとは、さすがアメリカ海軍というべきでしょうか。なお、後年の海軍料理書にも「アイスクリームはアメリカ人がもっとも好むデザートのひとつであり、栄養価も高いので海軍のメニューの定番にすべき」と記されているほどです。

 一方、1914年にアメリカ海軍は艦艇上での飲酒を原則禁止としました。厳しい軍務後のいちばんの楽しみを奪われた将兵は、その捌け口をスイーツのアイスに向けます。しかしここで大問題が生じました。設備上の関係で、アイスクリーム製造機は重巡洋艦や空母、戦艦などの大型艦にしか装備されなかったのです。

 こうした事情で、航行中の駆逐艦など小型艦艇の乗組員がアイスにありつける機会は、艦隊内における報奨などで旗艦のような大型艦から特別に提供された場合などに限られており、基地で食べるのが基本でした。この状況は、第2次世界大戦が勃発しても変わらなかったのです。そのため小型艦艇の乗組員は、意外な方法で上記以外にもアイスを入手する機会を得ようとしました。

【写真】米海軍史上、初めてアイスクリーム製造機を搭載した軍艦

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October 04, 2020 at 06:10PM
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