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空山 基の最新セクシーロボットに見る、やわらかな金属のフェティシズム - Pen-Online

「あれは観音様ですね」

ディオールのショーに鎮座した自作を振り返って、空山はそのように表現する。全長12m、総重量9150㎏におよぶ巨大な作品は、来場した関係者を圧倒した。「あの像をお年寄りが見たら思わず拝むかもしれない」と笑い、過去のインタビューでも「恐れ多い人はセクシーである」と答えているように、空山の作品は艶めかしくもどこか神々しい。今回の個展『SEX MATTER』で展示される「セクシーロボット」をはじめ、絵画の数々を見るとその思いは強まるばかりだ。

本展で真っ向から挑むテーマは、ずばり「性」。男女が裸体を晒し、その営みから生命が生まれることに切り込む。「タブーを正論で崩していきたい」と、空山は言う。空山が言うタブーとは、いったいなにか。

「ヒトは社会を構築する中で、社会性に合わせて自らを修正していく癖があります。それは抑圧であり、文化の敵です」

1970年代より写実的な描写で女性のヌード像を描いてきた空山は、その経歴ゆえ、美術界では評価を二分されてきた。しかし表現自体は美術の歴史において王道をいくもので、そこには人間美への賛美があり、好奇心と生への強い欲求がある。ただし空山に自身の創作の根底にあるものを尋ねると、「私の軸足は猥褻にある」と、タブーをも嘲笑うかのように軽やかに身をかわす。

「そもそも性欲は人間の根源的な欲求です。私自身はやはりおっぱいが好き。そう言うとヤラシイなんて言われるけれど、哺乳類はみんなおっぱいで育ったんだから大切な存在です。そして知性や品性だってそうであるように、母性もまたセクシーな存在。だからこそフェティッシュの対象になるし、そこに人はファンタジーを見出す。実際のおっぱいなんて、そんなにセクシーなものじゃない。私が描くようにハリもなければ立ち上がってもいません。ピンヒールは女性の立ち姿を美しく見せるけど、それも自然な形ではない。けれど私はそれを踏襲して、絵の中に取り込んでいるんです」

空山は生身をデフォルメすることで、フェティシズムを描くのだ。

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March 25, 2020 at 02:00AM
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