- 新型コロナ感染歴を調べる抗体検査を都内のクリニックが実施
- 一般市民と医療関係者を抗体検査した結果「5.9%」の陽性率
- 無症状感染者からの拡大を防ぐためにPCR検査の拡大が急務
過去に新型コロナウイルスに感染したかを調べることができる抗体検査。
日本のある医師による検査で、5.9%が陽性と診断された。
発熱から2週間以上経過した人などに抗体検査
東京・千駄ケ谷にあるクリニック「千駄ケ谷インターナショナルクリニック」。
指先から血液を少量採取し、新型コロナウイルスに感染したことがあるかどうかを検査キットで調べる抗体検査が行われていた。
抗体とは、侵入したウイルスを攻撃するために体内で作られる物質のことで、「抗体あり」つまり陽性ならば、過去に新型コロナウイルスに感染していたことになる。
このクリニックでは、発熱から2週間以上経過した人などに抗体検査を行っていて、現在200人ほどが順番待ちをしているという。
千駄ケ谷インターナショナルクリニック・篠塚規院長:
ご家族に(新型)コロナの方がいたけど、どうしても保健所でPCR検査をやってくれなかったとか、きょうの時点で111名の検査をして、9名が陽性でした
111人のうち、9人が陽性…約8%の人に感染歴があったことになる。感染しても無症状の人が多いことがわかっている新型コロナウイルス。
ナビタスクリニック・久住英二医師:
抗体検査は、感染がどれくらい広がっているかというのを調べる検査です
単純計算では東京で約78万人がすでに感染?
感染症にくわしい久住英二医師も、自身が理事長を務めるクリニックで抗体検査を行った。
対象者は、ウェブサイトなどで募った希望者202人。
内訳は、一般市民が147人、医療関係者が55人。
検査の結果、全体の5.9%にあたる12人が、陽性と確認された。この数字について久住医師は...
ナビタスクリニック・久住英二医師:
東京都の人口1300万人いるとすると約6%、(単純計算で)78万人くらいがすでに感染していた可能性があるんですね
ただ、抗体検査の陽性率については、その検査の正確性も含めて議論されている。
厚生労働省の関係者は、今回の検査結果に「発熱をしていた人や濃厚接触者も含まれているようなので、この数字を一般市民の数字として、どう解釈すればいいのか難しい」としている。
ただ感染実態を把握するPCR検査が、諸外国に比べ圧倒的に少ないと指摘されている日本。
ナビタスクリニック・久住英二医師:
抗体検査の結果から言えることは、PCR検査よりはるかに患者さんがいることがわかった。無症状でほかの治療目的で入院する方がウイルスを病院内に持ってくるんですよ。ちゃんと医療を届けられるようにするには、PCR検査をしこたまやった方がいいと思う
久住医師は、無症状感染者からの拡大を防ぐため、PCR検査の拡大が急務と話している。
こうした中、日本赤十字社は献血者から同意を得たうえで、採取した血液の一部を抗体検査に活用。東京都内と東北地方で検査を進めている。
これを受け、政府は、5月にも初回の結果を公表するものとみられている。
内田 嶺衣奈キャスター:
いったいどのくらいの人が実際に感染しているのか抗体検査で実態把握が進むことは非常に重要なことだと思います。未知なる部分がまだまだ多いこのウイルスの研究が進むことで一日も早いワクチンの開発につながることが期待されます
(「Live News α」4月30日放送分)
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May 01, 2020 at 04:50AM
https://www.fnn.jp/articles/-/38296
202人の検査で陽性率「5.9%」…抗体検査から見る”市中感染”の実態 - FNNプライムオンライン
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