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子どものころに大人の働く姿を見ると早期に志望業界を意識 - リセマム

 子どものころに大人の働いている姿を見る機会があった人は、早い時期に志望業界を意識し始める傾向にあることが、アイデムが2020年6月10日に発表した調査結果より明らかになった。家庭内でキャリア教育を受けると、「今の仕事が充実している」と感じる傾向にあるという。

 調査は、大学または大学院卒で当時就職活動をし、初職が正社員・正職員だった2~4年目の社会人の男女938人を対象に実施したもの。子どものころに受けたキャリア教育と就職活動当時の考えや行動を振り返ってもらい、キャリア教育が就職活動に影響を与えたのかを明らかにすることを目的としている。調査期間は4月17日~18日。

 小学5~6年生当時、「こんな職業に就きたい」という夢が「あった」51.7%、「なかった」36.2%、「覚えていない」12.0%であった。「あった」という回答者に、就きたかった職業は親の職業の影響を受けているかを聞いたところ、「どちらかと言えば受けていない」14.2%、「受けていない」63.9%と、約8割が親の職業の影響は受けていなかった。小学5~6年生のころの職業への憧れは、生活体験やテレビなど媒体からの影響が大きいことが推察される。

 小学5~6年生当時に家庭であったキャリア教育の機会は、「将来の夢について考える機会」61.0%がもっとも多く、「親から仕事の話を聞く機会」49.1%、「興味がある職業について調べる機会」46.7%、「大人の働いている姿を見る機会」45.6%、「いろいろな職業があることを教えてもらう機会」42.9%などが続いた。

 現在の仕事について、「充実している」は67.7%。現在の仕事の充実度を小学5~6年生当時の家庭内でのキャリア教育の機会との関係でみると、家庭内でキャリア教育の機会が「あった」と回答している方が「充実している」割合が高かった。家庭内で親が仕事の話をすることや、子どもに職業について考えさせることなどのキャリア教育の機会が、将来仕事に就いた時の充実度に影響していることがうかがえる。

 就職活動当時の志望業界を初めて意識した時期は、「大学3年生のころ」25.3%が最多。ついで、「大学4年生のころ」20.8%で、約半数が就職活動を見据えた時期であった。一方、約3割が「高校生のころ」までに志望業界を意識していた。これを、小学5~6年生当時に「大人の働いている姿を見る機会」との関係でみると、大人の働いている姿を見る機会が「あった」回答者の半数以上が、「小学校中学年以下のころ」から「大学2年生のころ」までに志望業界を意識。大人が働いている姿を見る機会があった人の方が、就職活動を始める前の「大学2年生のころ」までに志望業界を意識する割合が高かった。

 子どものころに親や学校から受けたキャリア教育が、就職活動に「生かされていた」39.6%、「生かされていなかった」60.4%。現在の仕事が充実している回答者や、小学5~6年生当時に家庭内にキャリア教育の機会があった回答者は、「生かされていた」割合も高かった。

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June 10, 2020 at 10:45PM
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