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カリフォルニアスーパーバイクスクールに見るライディング習得メソッドとは - ウェビック バイクニュース

【和歌山利宏:モーターサイクルジャーナリスト】

メソッド1・逆操舵

前回のコラム、“世界中で白熱の「カウンター」vs「ボディ」ステアリング論争”において、私はカリフォルニアスーパーバイクスクール(CSS)を主宰するキース・コード氏を最たる逆操舵論者としました。さらに逆操舵論者には勘違いがあるとも書きました。

それではCSSが間違いを教えていると誤解を招くかもしれません。でも、決してそんなことはないのです。そればかりか、サーキット走行スクールにおいて、CSSほど系統立てたカリキュラムを展開しているところを私は知りません。
レベル1からレベル4までのクラスには丸一日の講習内容が詰め込まれ、そのクラス分けは技量ではなく習得ステップによるもので、どんな上級者であってもレベル1からの参加が求められます。

それらに注目すると、スポーツ指導法やスポーツ心理学に則った内容が展開されていることに気付かされます。自身が何をやって、どんな結果が得られたかを認識し、達成度を確認していく流れが確立されているのです。

そして、コーナリングテクニックとして注目したいメソッドには3つあります。
レベル1では、カウンターステアリング=逆操舵が大きなテーマとなります。リラックスすることやスムーズなスロットルワークもテーマとなり、誰もが習得しやすい逆操舵によって自信を持って気持ち良くサーキットを走ることを目指します。

メソッド2・ピボットステアリング

レベル2では、ピボットステアリングがテーマです。これはピボット=軸、すなわち外足荷重で曲げることを意味していると解釈できます。

腕立て伏せの姿勢から、左手を上げたとします。すると左足を踏ん張らざるを得なくなり、右手にも荷重が掛かります。これが右コーナーの進入における外足荷重と、イン側グリップを押す逆操舵に相当するのです。

これって体幹トレーニングにもあるような動作だと思いません? そう、メソッド1での逆操舵を、体幹でこなすように促されるのです。

メソッド3・フックターン

フックとは先が曲がった留め金のようなものを意味していて、レベル3におけるフックターンとは小さく曲げることを意味しています。そのために、進入したら上体をイン側前方に大きく動かしてやります。これは、ピボットステアリングから繋がる一連の体幹操作でもあります。こうなると、なぜコード氏が頑なにボディステアリングを否定するのが不可解な気もします。

私はこれが二次旋回に入るタイミングだと解釈しますが、イメージとしては、フルバンクのグリップ限界時にウェットパッチを発見、そこからさらに小さく回り込んで対処する場面に相当するといいます。

逆操舵はコーチングの一過程

逆操舵論者のコード氏ですが、彼は決して逆操舵だけでコーナリングをこなせるとしているわけではありません。逆操舵というバイクが備えている特性を前提に、体幹操舵に発展させているのです。その意味で目指すものは私と変わらないと言えます。

ただ、多くのライディングスクールに目を向けますと、CSSにおけるレベル1で終わっているところが多いのが現状です。まあ、サーキットを丸一日使えて、4クラスを設定できるスクールなど、日本では実現不可能でしょうが‥‥。

最後に私のスクールでの取り組みを紹介しておきますと、それは逆操舵に触れることなく、スラローム走行でピボットステアリングに相当する一次旋回のマシン操作を、8の字走行でフックターンに相当する二次旋回のコントロールを習得するようにしています。
いきなりサーキットを走り出して逆操舵を使うなと言われても、逆に戸惑わせることになりかねませんが、低速での基本練習ならそれも可能で、逆操舵に依存しない走りを身体に沁み込ませるのに適していると考えています。

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December 13, 2020 at 09:30PM
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